総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
「……まぁ、気にすべき情報は入ったわけだけどさ」
ポン、ポン
左手で一輝の肩を、右手で蒼羽の肩を。生吹はそれぞれ叩いた。
「新太の事は俺が預かっておくから、とりあえず明日のパーティーを全力で楽しむぞ」
「え、生吹。いいのかよ、それで」
こんな時だってのに、お前は――なんて一輝の心の声が聞こえてきそうだけど、生吹は笑って返した。
「いいんだよ、こんな時だから笑え。噂を聞いて意気消沈したなんて、【月光】の赤っ恥だろ?」
「ようは、プライドが許さないって事?」
「そういうことだ」
だから笑え、明日は楽しめ。
そのために、今日むさい男三人で買い物に来たんだろ?と。
生吹はクイッと、更に口角を上げた。