総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
そう。パーティーを前日に控えた昨日、いきなり明里が「お願いがあるの」と電話で頼み込んで来た。
『蒼羽の部屋、ちょっと可愛くしてもいい?』
「へ? いいけど、なに? かわいくって……」
『ありがとう蒼羽!』
それだけ言って、明里は電話を切った。
蒼羽は「何か可愛い置物でも見つけたのかな?」なんて思っていたが……ところがどっこい。
部屋を可愛くする=ハロウィン会場にして飾り付けをする、の意味だったらしい。
男三人衆で買い物を終えた後、明里にメールをした時は「まだ美月さんと外にいる」と返事が来た。
家に帰っても一人だし、外で時間を潰そうと思って、コーヒー店で読書をしていたのだけど……