総長たちによる彼女のためのハロウィン祭り
「ごめん、最後の文章に ”※彼女には極秘” って書いてあった」
「は?」
「私、また記憶喪失になった方がいいかな……⁉」
だって、ほら春風さんからの命令を破っちゃったわけだし……と、明里も春風を多少「こわい」とは思っているらしく、スマホを持つ手がガタガタ震え始めていた。
「ねぇ、”記憶喪失”って簡単に言ってくれるけどさ……」
思い返せば、明里が”記憶喪失のフリ”なんてしてくれるものだから、色々大変だった。
あの時期の事を思い出し「はぁ」と息を吐く蒼羽。
だけど、明里が記憶喪失のフリをしてくれなければ、こうして二人一緒にいないのも事実なワケで……。
「春風さんを怒らせる……。わわわ、それだけは……!」
「……もう、仕方ないなぁ」