君が死ねばハッピーエンド
その日の夕飯はかぼちゃのクリームシチューだった。

ホワイトクリームのシチューが嫌いな私は、ママが作るかぼちゃのクリームシチューは好きだった。

パパは残業で遅くなるから、ママと二人でシチューを食べた。

あったかい。

ママは何も聞かなかった。
聞かないでいてくれた。

きっと、もう大丈夫って分かっていたから。

私の表情や仕草、ご飯を食べる時の食べ方一つだって、ママは見逃さない。

私が求めればなんとなく普段の口調で話してくるし、
そっとしておいて欲しい時も、気づかないふりをしてくれる。

だから私、この数日間も普通にご飯を食べて、おはようって言って、なんとか学校に行けてたんだ。

そんな大切なことも、普段は気にもしないで暮らしてる。
それに気づけたのも、今回のことがあったからだって、不思議だけどちょっと感謝してしまった。
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