君が死ねばハッピーエンド
「朔の勘違いだよ。渚先輩はみんなに優しいんだよ」
「じゃあみんなに“彼氏が居なきゃ良かったのに”なんて言って回ってるんだ?最低だな」
「っ…!なんでっ…」
なんで朔がそのことを知っているんだろう。
昨日は渚先輩と二人で帰って、あの場所には私達以外は…。
でも、まさか…。
「聞いてたの?」
「聞こえたんだよ」
「ありえない!どうやって…」
テーブルの上に置いていた私のスマホを朔が取った。
「何っ…」
スマホには朔が夏休みに家族と旅行に行った時のお土産で貰った香袋がぶら下がっている。
五百円玉くらいの大きさの小さい巾着で、綺麗な桜色。
中には檜を細かくしたようなチップがバラバラと入っていて、袋の上からでもふわっといい香りがする。
夏に貰った時は鼻を近づけるだけでふわっと香っていたけれど、最近では注意して息を吸い込んでみないと香りを感じないくらい、薄くなってしまった。
それでも朔がくれた物だから、絶対に外したりはしない。
「じゃあみんなに“彼氏が居なきゃ良かったのに”なんて言って回ってるんだ?最低だな」
「っ…!なんでっ…」
なんで朔がそのことを知っているんだろう。
昨日は渚先輩と二人で帰って、あの場所には私達以外は…。
でも、まさか…。
「聞いてたの?」
「聞こえたんだよ」
「ありえない!どうやって…」
テーブルの上に置いていた私のスマホを朔が取った。
「何っ…」
スマホには朔が夏休みに家族と旅行に行った時のお土産で貰った香袋がぶら下がっている。
五百円玉くらいの大きさの小さい巾着で、綺麗な桜色。
中には檜を細かくしたようなチップがバラバラと入っていて、袋の上からでもふわっといい香りがする。
夏に貰った時は鼻を近づけるだけでふわっと香っていたけれど、最近では注意して息を吸い込んでみないと香りを感じないくらい、薄くなってしまった。
それでも朔がくれた物だから、絶対に外したりはしない。