ミル*キス
コウカ
なんだかんだと支度に時間がかかって、結局、家を出たのは午後3時をちょっと過ぎた頃だった。
目的の場所まで駅二つ分電車に揺られた。
正直あんまり乗り気じゃなく……。
だったら行かなきゃいいのに、行ってしまうオレって、案外意志薄弱。
窓の外を見ると、空に白い月が浮かんでいた。
月は闇夜だからこそ光り輝く。
夜の月は立体的なのに、昼間の月はなぜか薄っぺらく感じる。
空の青が透けて見えそうだと思うのはオレぐらい?
昼間の月は、
なんだか場違いみたいに遠慮がちに……そこにひっそりと存在してる。
やがて電車が駅に到着した。
久しぶりに通る道だけど、オレの足は案外記憶力がいいようで、間違うことなく目的地までたどり着いた。
4階建てのワンルームマンション。
チャイムを鳴らすと、見慣れた顔が出迎えてくれた。
口角を上げてにんまり微笑む。
「んふふ。サトシくん、久しぶりぃ」
ドアの中に入った途端、首に腕が絡みついてきた。
軽くキス。
「ちょ……ちょ……
とりあえず、靴ぐらい脱がせて……
コウカさん!」
目的の場所まで駅二つ分電車に揺られた。
正直あんまり乗り気じゃなく……。
だったら行かなきゃいいのに、行ってしまうオレって、案外意志薄弱。
窓の外を見ると、空に白い月が浮かんでいた。
月は闇夜だからこそ光り輝く。
夜の月は立体的なのに、昼間の月はなぜか薄っぺらく感じる。
空の青が透けて見えそうだと思うのはオレぐらい?
昼間の月は、
なんだか場違いみたいに遠慮がちに……そこにひっそりと存在してる。
やがて電車が駅に到着した。
久しぶりに通る道だけど、オレの足は案外記憶力がいいようで、間違うことなく目的地までたどり着いた。
4階建てのワンルームマンション。
チャイムを鳴らすと、見慣れた顔が出迎えてくれた。
口角を上げてにんまり微笑む。
「んふふ。サトシくん、久しぶりぃ」
ドアの中に入った途端、首に腕が絡みついてきた。
軽くキス。
「ちょ……ちょ……
とりあえず、靴ぐらい脱がせて……
コウカさん!」