ミル*キス
一瞬、ちらりと自分の胸元に視線を落としたコウカさん。

また「えへぇ」と笑う。


そしてオレのタバコを抜き取る。


――ヤバい。

この流れはヤバい。


そう思った時にはもう遅く。


オレの舌にはすでに彼女の舌が絡みついていた。


そのまま崩れるようにカーペットに押し倒された。



しばらく確かめ合うように、探るように、唇を合わせる。

息が交じり合う。


部屋の中に響く音に、体が疼く。

一気に体温が上がる。



コウカさんの唇の位置が下がる。

首筋から鎖骨のあたりへ……。



体の線をなぞるように指が動き、たどり着く。


カチャカチャとベルトのバックルをはずす音が聞こえてきた。



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