ミル*キス
「この間、工藤さんにもらって以来、なんかハマっちゃって! 最近、こればっか舐めてるんですよ」


なんて言いながらニコニコ笑ってる。


「てか、なんでミルキーがダメなんですか? 死んじゃうんですか?」


あー……も、なんかこいつ軽くウザい。

まとわりついてくんな。

オレになつくな。


「まぁ、これぐらいで死ぬっちゅうのは大げさやけど。オレ、ミルキー食ったら呼吸困難になるねん」


「えっ。マジですか?」


サッとミーコの顔色が変わった。


「ごめんなさいっ。そんな事情……知らなくて……」


「別に、謝らんでもえーけど。いちいち説明することでもないし」


どかっとソファに腰掛け、新聞を手に取る。



「あ、朝ごはんの用意できてるんですよ? 和食でもよかったですか?」

「あ……うん」


とりあえず一面に目を通しながら適当に相槌をうつと、ミーコはスリッパの音をパタパタとさせてキッチンの方へ向かう。


――ん?


「ちょ、ちょっと待て!」

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