ミル*キス
それから3時間後。

楽しいと言えば楽しかったけれども

OLの実態を垣間見たような飲み会から解放されたオレは、地元の駅に帰ってきた。



行ってもムダだと頭ではわかっているんだけど、足は自然とラファロに向く。


今日は本来なら営業日なはずだけど……。

扉には張り紙がしてあった。


『本日、臨時休業』の文字に自分を拒絶されたような感覚に陥る。


まだアイツと一緒にいるのかな……。


携帯を手にしてみるものの、連絡を取る術もない。

ここにいてもしょうがないと、歩き出そうとしたその時、


前からやってくる人影と目が合った。


「ミーコ……」


ミーコは一瞬驚いたように目を見開くと、バツが悪そうな顔をして、うつむいてしまった。


だけど、逃げるでもなく、そのままこちらにやってくる。


すれ違う瞬間、黙ったままペコリと頭を下げたミーコに、オレは声をかけた。



「なぁ。お前は……知ってたん?」




「え……?」



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