ミル*キス
「あの……ダメでしょうか?」


そう言ったのはミーコだ。


「あっいや……。今日会ったばっかりで、いきなりやし……」


会話の内容から察するに、どうやらミーコは蒼井に惚れたことをシィに伝えたらしい。


行動、早っ。



「あの……メアドだけでも……ダメですか?」


「オレが勝手に教えるわけにはいかんからなぁ……」


「うーん」と考え込むような声を出すシィ。



「あ。じゃぁ、オレから蒼井に聞いてみるわ。んで、OKやったらヤツからミーコちゃんにメールするように伝えておくから」


「ほんとですか? ありがとうございますっ」


「じゃ、とりあえずメアド交換しよか」


「はいっ」



なんとなくバツが悪くて、オレはまた部屋に戻った。


ミーコのヤツ。

ホントにオレのことはもう完全にふっきったんだな。

前に言ってたように、やっぱアイツは“恋に恋してた”だけなのか。


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