ミル*キス
「うん……。チアキ君、あまり体が丈夫な方じゃないから。ちゃんと栄養のあるものを食べてるのかなぁ……って思って」


プロポーズを断ってから、スミレと桂木の関係がどうなったのかは、知らないけど。


少なくとも、スミレはもう桂木の家には行っていないようだし、当然食事の世話もしていないんだろう。


いつまでもあの親子を見つめているスミレの表情を見ていると、胸がざわついてきた。



「なぁ、気になるのはチアキ君のことだけ?」


そう尋ねると。


何も答えずに、スミレはまた歩きだした。


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