ミル*キス
体を硬くしてなんとか抵抗しようとする。


オレは唇の位置を変えていく。

首筋から胸元へと……さらに下へと。


「スミレが望むなら、そうする」


「えっ……」


「予備校もちゃんと行くし、勉強もする」


「……」


「だから。今はオレの思うままになって……」




スミレの一番熱い部分に触れた。



「……んっ……」


「すげ……素直、可愛い」


「や…………」



スミレの甘い声にオレの思考回路もおかしくなる。


恋に堕ちるってこんな感じかもな。


本音を言えば、予備校も大学もどうでもいいような気がしていた。


こうやって抱き合っていられれば、他は何もいらない。

時々そんな気分になるんだ。


それぐらい、オレにはもう彼女しか見えなくなっていた。




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