ミル*キス
「あ、そうやねん。実はな、オレの代わりにバイト行ってくれへん?」


「はぁ? オレが? お前なぁ、他におらんの? 何でオレなん?」


「いや、他のヤツにも当たってんけど、みんなもうバイトとかしてるしな。お前しかおらんかってん」


「言っとくけど、オレは今受験生やねん。貴重なこの時期に働けと?」


「って、別にお前勉強してなさそうやん」


「してる!!」


って、ウソやけど。

けど、いくらオレでもさすがに二浪は避けたいわけで。

やっぱバイトなんてしてる場合じゃないだろ……って思うわけで。


「頼むわ! あと1週間だけのバイトやねん。しかも夜だけやし」


「1週間?」


「うん」とケンジは頷いて、バイトの内容を説明してくれた。
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