ミル*キス
ラファロ
病院を出たオレはまた電車に乗り、地元の駅に戻った。
(といっても、隣の駅なんだけど)
そしてケンジに教えられたとおりの場所へ足を進めた。
時刻は午後5時ちょっと前。
バイト先へはあらかじめケンジから連絡を入れてもらっている。
今から行って説明などを聞けば、6時から始まるバイトにちょうど間に合うだろう。
いつも通る大通りから横道にそれる。
そこは車1台通るのがやっと……ってぐらいの狭い路地だった。
飲食店を中心に小さな個人商店が軒を連ねている。
その中の1軒の店の前で足を止めた。
“喫茶 ラファロ”
看板にはそう書かれていた。
いったいいつからこの店はここにあったんだろう。
昭和を感じさせるレトロなデザイン。
赤茶色のレンガの壁と飴色の扉がその古さを物語っているような気がした。
ドア横の窓から中を覗き込んでみる。
はめられている硝子も年代物なのだろうか、ゆがみがあって中の様子がよく見えない。
普段だったら、入りにくいことこの上ない店構えだな。
なんて思いながら、重い扉を押した。
(といっても、隣の駅なんだけど)
そしてケンジに教えられたとおりの場所へ足を進めた。
時刻は午後5時ちょっと前。
バイト先へはあらかじめケンジから連絡を入れてもらっている。
今から行って説明などを聞けば、6時から始まるバイトにちょうど間に合うだろう。
いつも通る大通りから横道にそれる。
そこは車1台通るのがやっと……ってぐらいの狭い路地だった。
飲食店を中心に小さな個人商店が軒を連ねている。
その中の1軒の店の前で足を止めた。
“喫茶 ラファロ”
看板にはそう書かれていた。
いったいいつからこの店はここにあったんだろう。
昭和を感じさせるレトロなデザイン。
赤茶色のレンガの壁と飴色の扉がその古さを物語っているような気がした。
ドア横の窓から中を覗き込んでみる。
はめられている硝子も年代物なのだろうか、ゆがみがあって中の様子がよく見えない。
普段だったら、入りにくいことこの上ない店構えだな。
なんて思いながら、重い扉を押した。