ミル*キス
それともあだ名?

なんて思って、すっとんきょうな声を出したオレをネコ娘は睨みつける。


「ニャー!」って叫びながら。


ニャーて。

ぶっ……。


やっぱネコ?


「って、どんな耳してんですか!! ミネコです! 美しい音に、子供と書いて、“美音子”!」


美音子か。

ミ・ネ・コねぇ。


「“ミ-…コ”、“ネコ”。間の1文字取っても、上の1文字取っても、結局ネコっぽい名前やん。キミのあだ名は今日から“ミーコ”に決定やな!」


「ニャー!!

……って、だからネコじゃないですってば!」


「て、キミも、ノッてるやんか」


「うるさいっ。関西人のサガですよ!!」


そう言って、プイッと顔をそむけてしまった。



だけど、すぐに、横目でこちらをチラリと見た。



「せめて……名前ぐらい聞いてもいいですか?」



「え?」
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