ミル*キス
夢を見ていた。

ガキん頃の夢。


昨夜、ミーコを送り届けたせいかな。

夢の中のオレは光が丘公園で仲間とサッカーボールを蹴って遊んでた。


ああ、そうだ。

こんな風に、よくこの公園で暗くなるまで遊んでたな。



「サトシ!」


ふいに呼ばれて視線を向けると、シィの蹴ったボールがこちらに向かってきた。


すげ……。

なつかしい。

そうだ。

シィはあの頃からサッカーが上手かったな。


オレはどうしてもヤツに適わなくて……。

それで、中学に上がった時、サッカー部には入らなかったんだ。



シィの蹴ったボールはどんどん大きくなる。


やがて目の前までせまり、オレの視界は真っ暗になった。


顔面に直撃するかと目を瞑ったものの、何の衝撃も受けない。

不思議に思ってゆっくり目を開けると、目の前の景色が変わってた。



ここはどこだ?
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