俺様御曹司からは逃げられません!
絢人もまた、大して気にしていないらしかった。
話は済んだとばかりに楓の首筋に顔を埋めて、無防備な肌にかじかじと甘噛みしている。歯は立てられていないため痛くはないが、時折いたずらに舐め上げてくるので体の奥がムズムズしてきてしまう。
「絢人さん、それやめてください。くすぐったい……」
「うるさい。楓のくせに生意気だぞ」
「なにそれ」
暴君すぎる……。
だが、そんな思い上がった俺様発言も似合ってしまうのだから、二見絢人という男は恐ろしい。
楓は身を捩って逃げようとしたのだが、頑強な腕が絡み付いていて動けない。
絢人の手はいつの間にか楓の体を這うように上っていて、ニット越しに楓のささやかな胸を揉み始めている。
「ちょっと減ったか?またカイワレ生活してんじゃないだろうな。もっと食え」
「失礼な!胸がないのは元からです!というか、カイワレじゃなくて豆苗だし……っ」
密かに気にしていたことを情け容赦なく指摘され、楓は後ろを振り返ってキャンッと吠えて反駁した。
だが、直後唇を奪われ、続く言葉は飲み込まれてしまう。
「んん……ふっ……」
容易く彼の舌までも侵入を許してしまい、ざらついた舌で口蓋をなぞられる。口内を蹂躙するように蠢く舌は、楓の情欲を巧みに煽り、劣情の火を灯そうとする。
楓もまた首を伸ばし、彼の舌に応えるように必死に舌を絡ませた。
くちゅ、くちゅと口内で粘液がかき混ぜられる生々しい音が、静かなリビングに響く。
夢中になって舌を擦り付けあっている中、楓の胸を揉みしだいていた絢人の指が服越しに胸の先端をキュッと摘んだ。甘い刺激に、楓の体がピクンと大きく跳ねた。
「ん、待って……」
「待てない」
もう一方の手は不埒に楓の太腿を這い、脚の付け根を撫でようとする絢人の手を制するように楓は自身の手を重ねたが、逆に絡め取られて強く握られた。
力強い眼差しが射貫くように楓を見つめ、そのまま屈服してしまいそうになる。
それでも楓はなんとか心を奮い立たせて立ち向かうことにした。
なにせこのままベッドに行ってしまえば、最終的に気を失ってしまうのは目に見えているのだ。折角の二人の時間を惰眠に費やすのは勿体無さすぎる。
「だっ、て、朝もシたし……」
「まだ楓が足りない。抱かせろ」
甘い装飾を取り払った剥き出しの欲望をぶつけられ、楓の体内の水温が急速に上昇した。一気に沸点に達し、燃え上がるように楓の顔が真っ赤に染まった。
そんな言い方はズルい。心が彼の言うことを聞いてしまいたくなる。
少し身じろぎをして自分の体を反転させると、楓は絢人の広い胸に顔を埋めた。
恥ずかしくて彼の顔を直視できない。それでも楓は同意を表すように彼の背に腕を回した、その時だった。
話は済んだとばかりに楓の首筋に顔を埋めて、無防備な肌にかじかじと甘噛みしている。歯は立てられていないため痛くはないが、時折いたずらに舐め上げてくるので体の奥がムズムズしてきてしまう。
「絢人さん、それやめてください。くすぐったい……」
「うるさい。楓のくせに生意気だぞ」
「なにそれ」
暴君すぎる……。
だが、そんな思い上がった俺様発言も似合ってしまうのだから、二見絢人という男は恐ろしい。
楓は身を捩って逃げようとしたのだが、頑強な腕が絡み付いていて動けない。
絢人の手はいつの間にか楓の体を這うように上っていて、ニット越しに楓のささやかな胸を揉み始めている。
「ちょっと減ったか?またカイワレ生活してんじゃないだろうな。もっと食え」
「失礼な!胸がないのは元からです!というか、カイワレじゃなくて豆苗だし……っ」
密かに気にしていたことを情け容赦なく指摘され、楓は後ろを振り返ってキャンッと吠えて反駁した。
だが、直後唇を奪われ、続く言葉は飲み込まれてしまう。
「んん……ふっ……」
容易く彼の舌までも侵入を許してしまい、ざらついた舌で口蓋をなぞられる。口内を蹂躙するように蠢く舌は、楓の情欲を巧みに煽り、劣情の火を灯そうとする。
楓もまた首を伸ばし、彼の舌に応えるように必死に舌を絡ませた。
くちゅ、くちゅと口内で粘液がかき混ぜられる生々しい音が、静かなリビングに響く。
夢中になって舌を擦り付けあっている中、楓の胸を揉みしだいていた絢人の指が服越しに胸の先端をキュッと摘んだ。甘い刺激に、楓の体がピクンと大きく跳ねた。
「ん、待って……」
「待てない」
もう一方の手は不埒に楓の太腿を這い、脚の付け根を撫でようとする絢人の手を制するように楓は自身の手を重ねたが、逆に絡め取られて強く握られた。
力強い眼差しが射貫くように楓を見つめ、そのまま屈服してしまいそうになる。
それでも楓はなんとか心を奮い立たせて立ち向かうことにした。
なにせこのままベッドに行ってしまえば、最終的に気を失ってしまうのは目に見えているのだ。折角の二人の時間を惰眠に費やすのは勿体無さすぎる。
「だっ、て、朝もシたし……」
「まだ楓が足りない。抱かせろ」
甘い装飾を取り払った剥き出しの欲望をぶつけられ、楓の体内の水温が急速に上昇した。一気に沸点に達し、燃え上がるように楓の顔が真っ赤に染まった。
そんな言い方はズルい。心が彼の言うことを聞いてしまいたくなる。
少し身じろぎをして自分の体を反転させると、楓は絢人の広い胸に顔を埋めた。
恥ずかしくて彼の顔を直視できない。それでも楓は同意を表すように彼の背に腕を回した、その時だった。