猫は悪魔(占いおばちゃん鑑定シリーズ3)
こんなの・・
鑑定するまでもない・・のだ。

ラブラブに水を差すことはしない。

口当たりの良い言葉を連ねて、気分よく帰っていただく。

手をつないで帰っていく、二人の後ろ姿を見送りながら、
来栖さんは、もうここには来ないだろうと感じた。

ふと、廊下の暗がりから、視線を感じた!!

猫が・・
チェシャ猫のごとく、口角をニマッと上げた。

「あ・・アンタか・・?」

猫は悪魔であり、他の悪魔を家に入れないという。
悪魔は、いたずらが好きだ。

そして人間を翻弄する。
そして、凶暴な猫ほど、魔力が強い・・・

「もしかして・・アンタがダニ・・やったんか?」

猫はふふんと楽し気に、私の足にすり寄って来たので、慌てて飛びのいた!!

「あーー、獣医さんに電話するからっ!!
ダニ駆除薬!つけてもらいに行くかんネッ!!」

私はバタバタと走り、納戸から、猫を入れるキャリーケースを引っ張り出した。

クソ猫のせいで、優良顧客が一人減ったのだが・・

幸せをつかんだ来栖さんの笑顔を思い出すと、心がほわっと温かくなった。

おわり
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