猫は悪魔(占いおばちゃん鑑定シリーズ3)
彼女との付き合いは長いので、「ひも男」は私が知る限り三代目だ。

1代目と2代目は、他に若い女ができて自然消滅。

「今度の人は、どこで知り合ったのですか?」

彼女は、形よいピンクの唇をふっと開けた。

「焼き鳥屋さん。
私、居酒屋さんとか、あの雰囲気が好きで・・
そこで席がたまたま近くて」

ああーー、酒飲んで、意気投合のパターンね・・
私はうなずいて、次を促した。

「最初は大学生かと思ったのだけど、中退してコンビニでバイトをしているって言っていました」

来栖さんは小さなため息をついて

「そこで・・あの私、酔っ払っちゃって。
その時、ちょうど元カレと別れたばっかりで、愚痴を彼が聞いてくれたんです。

それから、心配だからって、家まで送ってくれて」

その後は・・送りオオカミ・・
いや、もう同意しているからね。
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