茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
「そん、な……んんっ」
吐息混じりのその声は、ますます陽翔の劣情を煽る。スカートの中にするりと手を入れた彼は、彼女のストッキング越しに太ももを撫でた。小さく高い声を上げたとて、百子は一向に口を割らない。その口から漏れるのは吐息のような喘ぎだけだ。陽翔が言えと促しても、百子は首を振るばかりで、業を煮やした陽翔は彼女のブラウスのボタンを外し、柔らかい彼女の胸の感触を楽しむ。胸の頂をそっと撫でると、それは既に充血しているようで固くなっていた。
「やあっ……」
「敏感だな」
陽翔は首筋に舌を這わせて、軽く胸の頂を摘み、指先でころころと弄ぶ。太ももをまさぐっているその不埒な片手は、下着のクロッチを既に探り当てていた。
「……湿ってるな。期待してたのか?」
陽翔は欲望のままそこに指をゆっくりと這わせる。段々と湿り気を増してきたのを感じてニヤリとしていたが、百子はかっとしてしまい、激しく身を捩った。
「もうっ……やだ! やめてよ!」
さらに百子は肘鉄を陽翔にお見舞いする。さしもの陽翔もそれを予想しておらず、脇腹近くに彼女の肘が当たって低く呻き、両腕から一瞬だけ力が抜けた。その隙に百子は彼の腕をかいくぐって、彼の頬を平手でぶった。乾いた音が一瞬だけ台所に反響する。
「何で強引にこんなことするの! 酷い! 東雲くんのばかっ!!」
顔を赤くしながら、少しだけ涙を滲ませている百子を見て陽翔はやりすぎたと思って謝ろうとしたが、その前にどたどたと音をさせて百子は玄関から外へ出てしまった。陽翔は百子にやり過ぎたことへの謝罪のメッセージを飛ばしたが、当然だが既読がつくことはない。
「……ちくしょう」
陽翔は壁に勢いよく額をぶつけた。ずっと今朝見た彼女の裸がちらついていたのもあるが、百子が自分に隠し事をしているのが許せず、つい事に及ぼうとして百子を傷つけたことに腹を立てる。見え見えの嘘をつく百子が許せない以上に、陽翔は彼女に意地悪をしたことを責めていた。
「もしも……もしもあいつが帰ってこなかったら……俺は……」
百子には一人で抱え込む癖があると分かっていたので、何としても聞き出して楽にさせようとしてあんな事をしたものの、頑として何も言われなかったどころか、それで彼女を傷つけるなぞ本末転倒もいいところだ。
「ちゃんと茨城に謝らねえと」
陽翔はそう決心し、自身も仕事に行く準備を始めた。
吐息混じりのその声は、ますます陽翔の劣情を煽る。スカートの中にするりと手を入れた彼は、彼女のストッキング越しに太ももを撫でた。小さく高い声を上げたとて、百子は一向に口を割らない。その口から漏れるのは吐息のような喘ぎだけだ。陽翔が言えと促しても、百子は首を振るばかりで、業を煮やした陽翔は彼女のブラウスのボタンを外し、柔らかい彼女の胸の感触を楽しむ。胸の頂をそっと撫でると、それは既に充血しているようで固くなっていた。
「やあっ……」
「敏感だな」
陽翔は首筋に舌を這わせて、軽く胸の頂を摘み、指先でころころと弄ぶ。太ももをまさぐっているその不埒な片手は、下着のクロッチを既に探り当てていた。
「……湿ってるな。期待してたのか?」
陽翔は欲望のままそこに指をゆっくりと這わせる。段々と湿り気を増してきたのを感じてニヤリとしていたが、百子はかっとしてしまい、激しく身を捩った。
「もうっ……やだ! やめてよ!」
さらに百子は肘鉄を陽翔にお見舞いする。さしもの陽翔もそれを予想しておらず、脇腹近くに彼女の肘が当たって低く呻き、両腕から一瞬だけ力が抜けた。その隙に百子は彼の腕をかいくぐって、彼の頬を平手でぶった。乾いた音が一瞬だけ台所に反響する。
「何で強引にこんなことするの! 酷い! 東雲くんのばかっ!!」
顔を赤くしながら、少しだけ涙を滲ませている百子を見て陽翔はやりすぎたと思って謝ろうとしたが、その前にどたどたと音をさせて百子は玄関から外へ出てしまった。陽翔は百子にやり過ぎたことへの謝罪のメッセージを飛ばしたが、当然だが既読がつくことはない。
「……ちくしょう」
陽翔は壁に勢いよく額をぶつけた。ずっと今朝見た彼女の裸がちらついていたのもあるが、百子が自分に隠し事をしているのが許せず、つい事に及ぼうとして百子を傷つけたことに腹を立てる。見え見えの嘘をつく百子が許せない以上に、陽翔は彼女に意地悪をしたことを責めていた。
「もしも……もしもあいつが帰ってこなかったら……俺は……」
百子には一人で抱え込む癖があると分かっていたので、何としても聞き出して楽にさせようとしてあんな事をしたものの、頑として何も言われなかったどころか、それで彼女を傷つけるなぞ本末転倒もいいところだ。
「ちゃんと茨城に謝らねえと」
陽翔はそう決心し、自身も仕事に行く準備を始めた。