茨の蕾は綻び溢れる〜クールな同期はいばら姫を離さない〜
「……っ! 百子っ!」

陽翔は百子の首筋に強く唇を押し付けた後、腰の動きを速くした。深く体を繋げると、百子の嬌声とベッドの軋む音が官能的な調べとなって陽翔の耳を、脳を犯す。揺れる双丘の蕾を音を立てて吸うと、百子の襞が複雑にうねり、熱杭を不規則に締め上げて陽翔の白いマグマの噴火を誘発するかのように強請る。

「イッちゃ……う! はる、と……!」

百子は陽翔の頭を自分の胸に抱き寄せ、陽翔の名前を呼びながら頭に白い雷を弾けさせていた。陽翔は一度動きを止め、百子をうつ伏せにしてその上に覆いかぶさり、再び体を繋げて百子の首筋にキスを落とし、彼女に自らの思いをぶつけるように、ひたすら彼女の悦ぶ場所を交互に攻め立てる。一際大きな嬌声と、自分の低い呻き、そして大きくなってきた水音だけが、お互いの鼓膜を震わせていた。

「好、き……! はると……!」

その言葉と共に、ベッドに突いていた陽翔の大きな手の上に、百子の小さな手がそっと乗せられた。その小さな動作に胸が高鳴った陽翔は、迫り来る白の奔流が圧倒して来るのをついに止めることはできなくなったのだ。

「百子! 俺も好きだ! あっ! くっ……!」

白い雷が弾けるままに、陽翔は腰を強く百子に何度か打ち付け、膨らんだ先端から自身の欲を百子に吐き出した。すぐに熱杭を引き抜いて処理した彼は、押し寄せてきた奔流に流されるまま甘い声を吐いているうつ伏せの百子をそっと抱き締めて、自らも横たわった。百子がもぞもぞと動いて陽翔と目を合わせ、陽翔の頬にそっと触れたと思えば、そのまま唇を寄せた。

「陽翔……好きよ。大好き」

百子は触れ合うだけのキスをしてしばらく離さなかったが、ゆっくりとその顔が離れて満ち足りた表情で口にする。

「百子、俺も好きだ……やっと……やっと好きって聞けた。もう死んでもいい」

百子は冗談と分かっていたものの、ぎょっとして

「だ、だめよ、死んだら。そんなことしたら……陽翔と結婚できなくなるじゃない」

それを聞いた陽翔は、冬風に吹かれたように頭がはっきりとしている筈なのに、徐々に全身の血潮が滾ってしまう。もちろん陽翔の分身も血を得て猛り始めた。

「ま、待って。何でまた大きくなってるの」

目を潤ませながらそんなことを言われてしまったら、否応なく陽翔の下半身が滾るのも当然の流れである。陽翔は百子の腹に、無意識に昂りを増した熱杭を押し当てて、緩く腰を動かしていたが、再び百子の顔を自分の胸板に押し付けた。
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