私にワルイコトを教えたのは政略結婚の旦那様でした
まあ、明日、スミさんの意見も参考にしながらなにか探そう。
次の日も普通に出勤して、普通に仕事をした。
ここでは学歴から私がお嬢様らしいという推測がされているが、実家はちょっとだけ裕福な家だと誤魔化してある。
もちろん、もうすぐ結婚する相手が三ツ星造船の御曹司だというのも隠している。
「返却済みの本、棚に戻してきますね」
「おねがーい」
軽い調子で先輩スタッフから返事が来る。
私をお嬢様ではなく、ひとりの人間として扱ってくれる職場は、居心地がいい。
ワゴンを押して本を棚に戻していく。
終わったときにはちょうどお昼休憩になっていた。
「城崎さん。
お昼行こうー」
「はい」
戻ってきたところで、島西さんが声をかけてくれた。
私よりふたつ年上の彼女とは、なにかと仲良くさせてもらっている。
手早く片付けを済ませ、財布と携帯の入ったミニバッグを持つ。
「お昼、いってきまーす」
「いってらっしゃーい」
先輩の声に見送られ、職場を出てカフェテリアへと向かう。
図書館スタッフには大学に付属するカフェテリアの使用が許可されていて、私はよくそこで食べていた。
次の日も普通に出勤して、普通に仕事をした。
ここでは学歴から私がお嬢様らしいという推測がされているが、実家はちょっとだけ裕福な家だと誤魔化してある。
もちろん、もうすぐ結婚する相手が三ツ星造船の御曹司だというのも隠している。
「返却済みの本、棚に戻してきますね」
「おねがーい」
軽い調子で先輩スタッフから返事が来る。
私をお嬢様ではなく、ひとりの人間として扱ってくれる職場は、居心地がいい。
ワゴンを押して本を棚に戻していく。
終わったときにはちょうどお昼休憩になっていた。
「城崎さん。
お昼行こうー」
「はい」
戻ってきたところで、島西さんが声をかけてくれた。
私よりふたつ年上の彼女とは、なにかと仲良くさせてもらっている。
手早く片付けを済ませ、財布と携帯の入ったミニバッグを持つ。
「お昼、いってきまーす」
「いってらっしゃーい」
先輩の声に見送られ、職場を出てカフェテリアへと向かう。
図書館スタッフには大学に付属するカフェテリアの使用が許可されていて、私はよくそこで食べていた。