私にワルイコトを教えたのは政略結婚の旦那様でした
過保護、だとは思う。
でもその気持ちが、私を幸せにしてくれる。
これ以上お仕事の邪魔をするのも悪いし、ミドリさんに連れて帰ってもらおうと思ったけれど、彼女には大学に戻って私の荷物を取ってきてもらい、先に帰したらしい。
別に邪魔じゃないし、終わるまで待っておけと言われて、おとなしくする。
「……格好いい」
テキパキと指示を出し、仕事をしている炯さんは、いつも私の前でデレデレしている彼と違い、キリッとしていて格好いい。
あまりに格好よくて、つい見蕩れていた。
「ん?」
あまりに見蕩れていたものだから不意に彼と目があい、慌ててソファーの背に隠れる。
「なんだ、凛音。
あまりに俺が格好よくて、見蕩れていたか?」
意地悪く、彼の右の口端が持ち上がる。
「そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか……!」
否定して見せながらも頬が熱い。
それに、はい、そうですなんて素直に言えるわけがない。
「ふーん、そうか」
興味なさそうに言い、彼は手元の書類に視線を落とした。
「別にいいけどな。
それより今こそ、ゲームをするときじゃないのか?
イベントあるのに仕事で時間が足りないとか嘆いていたじゃないか」
でもその気持ちが、私を幸せにしてくれる。
これ以上お仕事の邪魔をするのも悪いし、ミドリさんに連れて帰ってもらおうと思ったけれど、彼女には大学に戻って私の荷物を取ってきてもらい、先に帰したらしい。
別に邪魔じゃないし、終わるまで待っておけと言われて、おとなしくする。
「……格好いい」
テキパキと指示を出し、仕事をしている炯さんは、いつも私の前でデレデレしている彼と違い、キリッとしていて格好いい。
あまりに格好よくて、つい見蕩れていた。
「ん?」
あまりに見蕩れていたものだから不意に彼と目があい、慌ててソファーの背に隠れる。
「なんだ、凛音。
あまりに俺が格好よくて、見蕩れていたか?」
意地悪く、彼の右の口端が持ち上がる。
「そ、そんなこと、あるわけないじゃないですか……!」
否定して見せながらも頬が熱い。
それに、はい、そうですなんて素直に言えるわけがない。
「ふーん、そうか」
興味なさそうに言い、彼は手元の書類に視線を落とした。
「別にいいけどな。
それより今こそ、ゲームをするときじゃないのか?
イベントあるのに仕事で時間が足りないとか嘆いていたじゃないか」