私にワルイコトを教えたのは政略結婚の旦那様でした
第四章 ワルイコトをはじめます
目を開けたら、炯さんの顔が見えた。
なにが楽しいのか、眼鏡をかけて肘枕で、私の顔を見下ろしている。
「おはよう、凛音」
私が目覚めたと気づき、眼鏡越しに目のあった彼はふふっと小さく笑って口付けを落としてきた。
「身体、つらくないか?」
「えっ、あっ、はい。
……大丈夫、です」
なんだか彼の顔を見られなくて、もそもそと布団を顔の上まで引き上げる。
もう二度目なんだし、恥ずかしがる必要はないのはわかっている。
それでも、どんな顔をしていいのかわからなかった。
炯さんのもとへと移って一日目は、酔い潰れて寝落ちるという不甲斐ない結果に終わった。
『俺と一緒のとき以外は、外で酒を飲まないこと。
わかったな』
起きたあと、きつーく彼から約束させられたが、仕方ない。
私も悪かったし。
遅い朝食……というよりもブランチを摂り、本宅へと戻ってきたのがお昼過ぎ。
それからシアタールームで一緒に映画を観て、シェフの作り置き料理で夕食を食べた。
それで、夜は……。
「凛音」
ベッドの上、横たわる私を炯さんが見下ろしている。
なにが楽しいのか、眼鏡をかけて肘枕で、私の顔を見下ろしている。
「おはよう、凛音」
私が目覚めたと気づき、眼鏡越しに目のあった彼はふふっと小さく笑って口付けを落としてきた。
「身体、つらくないか?」
「えっ、あっ、はい。
……大丈夫、です」
なんだか彼の顔を見られなくて、もそもそと布団を顔の上まで引き上げる。
もう二度目なんだし、恥ずかしがる必要はないのはわかっている。
それでも、どんな顔をしていいのかわからなかった。
炯さんのもとへと移って一日目は、酔い潰れて寝落ちるという不甲斐ない結果に終わった。
『俺と一緒のとき以外は、外で酒を飲まないこと。
わかったな』
起きたあと、きつーく彼から約束させられたが、仕方ない。
私も悪かったし。
遅い朝食……というよりもブランチを摂り、本宅へと戻ってきたのがお昼過ぎ。
それからシアタールームで一緒に映画を観て、シェフの作り置き料理で夕食を食べた。
それで、夜は……。
「凛音」
ベッドの上、横たわる私を炯さんが見下ろしている。