私にワルイコトを教えたのは政略結婚の旦那様でした
だったらいい……わけがない。

「あの。
でも、朝ですし……」

「関係ないな」

もうすっかりその気なのか、私の下半身には堅くなったそれが押し当てられている。

「でも、その、あの。
……ああっ」

炯さんの指が下着の中へと侵入してきた。
それだけで昨晩、すっかり躾けられた私の身体は甘く疼きだす。

「そんな甘い声出して、凛音もその気だろ?」

「んんっ」

唇が重なり、すぐに彼の口腔へと引きずり込まれる。
私に口付けしながら、炯さんは私の身体の中へと指を侵入させた。
早朝の清らかな朝日が降り注ぐ室内に、淫靡な水音が響く。

「はぁっ、はぁっ」

「すっかり物欲しそうな顔をして。
手早く終わらせるな」

その言葉とは裏腹に、ゆったりと彼は私の身体へと入ってきて――。



私の前でパンを食べている炯さんを無言で睨む。

「わるかった。
そう怒るなって」

彼は謝ってみせたがニヤニヤ笑っていて、あれは絶対悪いなんて思っていない。

「お土産になんでも凛音の好きなもの、買ってきてやるからさ」

そんなので私の機嫌が直るなんて思っているんだろうか。
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