【短】made by……
「ちょ、充希様! 仕事中です」
「だってリミ不足だからさ」
「朝も会ったでしょう。ほら、見られてますから」
半ば助けを求めるように鷹司を見ると、彼は白手袋をした手を胸元にあて、恭しく礼をする。
「わたくしは別の部屋を掃除することにいたしますので、お気になさらず」
「そうしてくれ」
「ただ、ここは応接室ですので、睦み合うにしてもあまり盛り上がりすぎないようにだけお願いします」
「はは、わかってるよ。……てわけで俺の部屋行こうかリミ」
「ですから仕事中! 行きません!」
「ではどうぞごゆっくり」
抵抗も虚しく、応接室に二人で残されてしまった。
両想いになって以来、充希はこうして所かまわずリミに抱き着いては溺愛してくる。
リミとしても、別に嫌なわけではない。だけど恥ずかしくて仕方ないのでもう少し抑えてほしい。
「そろそろ離してくださいませんか」
「嫌だ。あ、でもキスさせてくれたら考える」
「っ、昔はピュアで可愛らしかったのに……」