ワスレナグサ
「今日は、お客さんあまり来ないかもね〜」
この店のママ、美香子さんが話に入る。
ママが切り盛りする小さなスナックは、メインで勤務するメンバーは鈴、そして私琴乃だ。
他にも、鈴や私がお休みの日に入ってくれるメンバーが何人かいるが、お休みの日に勤務しているため、あまり顔を合わせることがない。
「琴ちゃん〜、今日暇そうだったら明日の仕込み手伝ってね!」
「わかりました。2人でやれば、早いですね。」
ママと今日の予定を段取っていく。これが今の私の日常。
色々なことに疲弊していた日々。何かに追われて、追い詰められて...自分でもコントロールできない感情で周りの人に攻撃して...
あの頃にはもう戻りたくない。今の自分が好き。
と、思う一方
彼は元気にしているだろうか。あ、この前もテレビに出て、キラキラ笑顔振り撒いてたな〜
なんて、チグハグな心の会話を繰り広げる。