恋はしょうがない。〜同僚以上、恋人未満〜




「……古庄先生?どうかしたんですか?」


真琴は古庄の側に来て、覗き込む。古庄の胸がドキンと鼓動を打った。


——賀川先生が、戻ってきてくれた……!


古庄は腰の痛みよりそちらの方に感激して、声も出せなかった。


「どこか、具合が悪いんじゃないですか?」


繊細な心遣いを欠かさない真琴が、古庄の些細な異変に気が付かないはずがなかった。
心配そうに問いかけてくれる様子を、教務主任も少し離れた場所から窺っているので、古庄も説明する必要に駆られる。


——…マジか、言いたくない…。カッコ悪すぎるだろ……。


と、周りから誰よりもカッコいいと認識されている古庄は、変なところで躊躇した。だけど、真琴の顔がますます心配で曇っていくので、しょうがなく意を決して告白する。


「ギックリ腰だ。……多分」


「えっ……!?」


真琴の声と教務主任のそれが重なった。


「それは大変だ!」


「ああ、そんな!痛いですよね?」


口々にそう反応した二人のうち、特に真琴の方は顔色を青ざめさせた。


「こういう場合、どうしたらいいんでしょう?病院に行った方がいいですよね?」


古庄の苦痛を共有しているかのような表情の真琴が、古庄を覗き込んで確認する。





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今年は皆様のおかげで充実した一年を過ごすことができました。
また来年もよろしくお願いします。

良いお年をお迎えください。


2023.12.31

皆実 景葉

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