クリスマスのあの日私はあなたに出会えて良かった
「そんなあらたまらなくていいのに。今帰ってるってことはバイト終わり?」

「はい!」

「そうだよ!かのかはどうしたの?」

「久しぶりに休みが取れたから帰ってきたの!」

「そうなんだ!」

かのかが家に帰ってくることが珍しく一希くんがいることも忘れてはしゃいでいた。

「あの~。俺はお邪魔になるのでそろそろ失礼しますね。」

「絵理奈を家まで送ってくれてありがとう」

「いえ!全然!」

「一希くんありがとう。気をつけてね!」

「おう!」

「おやすみなさい」

とお互いに交わして一希くんは自分の家に、私とかのかは中に入った。

「絵理奈があそこまで人に心を開いてるの珍しいね。」

「え?」

「前はさ、なんて言うかさ、どれだけ仲がよくても一定の距離があったじゃん?一軍女子っての?その中にいるし、楽しそうにしてるけど、なんか楽しくなさそうだし、笑顔も作ってるやつ張り付けてますって感じだったじゃん?」

「...そうかな?」

「そうだよ!なのに一希くん?だっけ?あの子だけには本当に楽しそうだったし笑顔も本物だったじゃん!」

「それは...」
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