クリスマスのあの日私はあなたに出会えて良かった
「どういう関係なの?」

かのかはニヤニヤしながら私を見た。

(どういう関係か聞かれたって...言えない私が初めて恋をした人なんて...)

「なにもないよ。さっき言った通り、同じ学校で同じバイト先の後輩だよ。」

私はそう言いながらかのかにホットコーヒーを出した。

「ふ〜ん...付き合ってるの?」

「ブッ!ゴッホ!ゴッホ!」

私は飲んでいたコーヒーについむせてしまった。

「え?嘘でしょ?」

「ちが!違うよ!ただ...」

「ただ?」

「...私の片想いの人なの...」

(言っちゃった!やばい!どうしよう...)

「片想い?!絵理奈が?」

「うん...」

「嘘でしょ?!誰にもほぼ無関心で恋なんて一切したことのない絵理奈が...」

「そこまで言わなくても...」

(まぁ、当たってるけど)

「いいじゃん!応援するよ!」

「ありがとう」

「きっかけは?」

「え?」

「あの子を好きになったきっかけ!」

「えぇ〜とクリスマスのときにケーキを買いに来てくれて......」

「へぇ〜そうなんだ!それでそれで?」

私は一希くんと出会ってから今までのことを全て話した。正確に言えば言わさせられたんだけどね。
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