縁結び~名前も知らない君が好き~



「俺が着けてもいい?」






「え?!」






そんなことが可能なんですか?!






うっかり叫びそうになるのを抑えて……。







「おっお願いします」







断るなんて選択は私の中には無く。ネックレスをトキさんに渡した。






ネックレスを受け取ったトキさんは私の背後に回り――。







「っ!」






たまに当たるトキさんの手が少し冷たくて、反対に私の首は緊張で熱を帯びる。


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