縁結び~名前も知らない君が好き~
優しく私に負担がかからないように話かけてくれる兄。
「ありがとう。結構つらいかも」
「分かった。すぐ帰ろう」
そっと優しく頭をなでた後、まだ騒いでいる父の元へ行き頭をベシッと叩いて落ち着かせた。
「立てそうか?」
「手を貸してほしいかも」
「父さん、咲の右側を支えてあげて。俺は左側を支えるから」
「わかった!」
なんて頼もしい兄なんだろう。父よりしっかりしているではないか。