性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
最悪な出会い
「ん?これ何?」
入学おめでとうと書かれたカードと、その上に置いてあるシルバー色の鍵。
「ご主人様から聞いておられませんか?」
「聞いてないけど。何を?」
生まれた頃から私を世話してくれているメイドの谷さんがキョトンとした顔で私を見つめる。
いや、その顔したいのは私だよ。
「メールが届いていませんか?」
「メール?最近確認してないなぁ」
今どきメールを送ってくる人なんていない。
皆SNSでやり取りしているし。
そう思いながらメールボックスを開く。
【from. パパ】
【希々花、高校入学おめでとう。高校生になったら、一人暮らしを始めるのがうちの教育方針だから頑張ってね。新しい家の鍵と住所は、谷さんに預けてるから】
「はっ??」
一人暮らし??
私が??
今までなんの家事もやったことがない私が????
なんで??
「いやいやいやいや、むりむりむりむり!」
絶対に無理!!
「さっ、新しいお家へ向かいましょう」
「え!?待ってよ!!一人暮らしなんて絶対無理だよ!!死んじゃう!!」
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