性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
✡✡
「あ〜〜〜…」
好きだ。
私、やっぱり彼のことが好きだ。
ベッドに寝転がり、今日来たメッセージを眺める。
【話してくれてありがとな】
なんてことないメッセージに胸がドキドキする。
たぶん、元の印象が最悪だからちょっとのことで印象上がっちゃうんだ。
そうに違いない。
でも、嬉しい。
東雲碧が私に優しくしてくれるのが嬉しい。
前はあんなに性格悪かったのに。
―ピーンポーン
「ん?誰だろ」
今日は宅配の予定ないはずだけど。
モニターで確認すると、サングラスをかけたガラの悪い金髪男。
東雲碧だ。
「はーい!あっ!ちょっとだけ待って!」
もうお風呂入っちゃってスッピンだし、ゆるい部屋着だし、大ピンチじゃん!
あー、どうしよう!
スキンケアしたからメイクしたくないし、洗う服増やしたくないから着替えたくないし…。
ったく!アポ無しで来ないでよね!
もういい、しょうがない。
このまま出るしかない!