性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
―ピーンポーン


30分もしないうちにインターホンが鳴った。


「鍵空いてるから入ってー」


モニターに話しかけ、キッチンに即戻る。


「鍵、ちゃんと閉めとけよ。危ないだろ」


「はいはい、気をつけまーす」


開口一番キッチンに文句を言いに来る碧くん。


目深に被ったキャップにさらにフードを被り、色の濃いサングラスに黒マスク。


碧くんが1番の不審者だ。


いつか通報されそうな見た目をしている。


「ほんとにわかってんのかよ。オートロックは万能じゃないんだからな」


「わかってるよ。碧くんが来る10分前くらいに開けただけだから、心配しないで」


「今度から俺がインターホン鳴らすまで閉めとけよ」


心配しすぎだよ…。


気持ちはありがたいんだけどね。


「わかったから、手洗ってきて。ご飯もうすぐできる」


「めっちゃいい匂いする」


なんか…同棲してるみたい。


一緒に住んだらこんな感じなのかな?


でもまだお泊りしたことはないけど…。
< 162 / 168 >

この作品をシェア

pagetop