性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
たしかに、この人のほうが年上っぽいけど、そんなの分かんないじゃんね?


「社長に、この春から高1になる娘がいるのは事務所の人間なら誰でも知ってる」


え、そうなの?


パパ、事務所でも私の話してくれてたんだ。


親バカって思われてたりしない?大丈夫かな?


「東雲碧は?何歳なの?」


「高3。あと、フルネーム呼び捨てやめろ」


「なんでよ。他に呼び方ないんだもん」


てか高3なんだ。


高3とは思えないぐらい大人びてる。


「それに、東雲碧だって私のことお前お前って呼ぶでしょ。それをやめてくれるなら、こっちもやめてあげる」


「お前の名前知らねぇし」


「希々花!ちゃんと名前で呼んでね!」


強引に目を合わせて言うと、東雲碧はフイっと顔を背けてしまった。


「名前で呼んでくれたら私も碧くんって呼んであげる」


「呼ばれたくないからお前でいいや。んじゃ、またな」


「また?会ってくれるんだ」


「……勘違いすんなブス」


「はぁ!?ちょっと顔が良いからって調子―って、逃げんなクソ野郎!!」


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