性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
「なぁ。何やってんの、お前」


突然背後から声をかけられ、ビクッと肩が跳ね上がる。


「そんなビビんなくても」


怪訝そうに眉をひそめる東雲碧。


さっきまでつけていたマスクとキャップは外し、麗しい顔面が剥き出しになっている。


麗しいのは顔面だけだけど。


「ここ、3年生のフロアなんだけど。1年が入ってくると、3年女子に睨まれんぞ」


「そうなの?」


中等部は1年生が4階、2年が3階、3年が2階だったから、高等部も同じかと思ってた。


幸い、まだ3年生は登校してきていないみたいだからよかったけど…。


下級生が入ってきただけで睨んじゃう上回生、心狭すぎない?


中等部と違って高等部はギスギスしてるのかなぁ。
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