性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
「……。で、何?そのカレーの毒見をしろって?」


「違うもんっ」


「じゃあ何?早く帰りたいんだけど」


冷たい目で見下され、ヒュッと身体が縮まる。


「その…あの、謝りたくて…」


「……なにを?隣に引っ越してきたこと?」


「そんなことは謝らない!」


「じゃあ何?」


食い気味に聞かれ、余計に言葉が上手く出てこない。 


ちゃんと謝れないのは昔からの悪い癖だと自覚してるんだけど、いざこうして東雲碧と対面すると、緊張しちゃって…。


無駄に端正な顔立ちしてるから、本当に怒ってるように見えるんだもん…。


「…ホントに何?あんまり玄関先で女と話したくないんだけど」


「ご、ごめん…」


早く本題を切り出せ、私。


東雲碧が見るからにイライラを身に纏っている。
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