性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
自分の部屋にすっ飛び、持ち合わせているティッシュとタオルをかき集めて廊下に戻る。


「マジでごめん!!!ほんとにごめん!!」


「……鈍臭いのもうどうにもなんねぇと思うけど、他人に迷惑かけんのだけはやめてくれ」


ため息と共に心からの願いを吐き出し、東雲碧は自分の家に消えていった。


一人カレーと共に取り残され、どうしようもない情けなさに襲われる。


「私、なにやってんだろ…」


そもそも、家に押しかけたこと自体が迷惑だったよね…。


しかもすぐに本題切り出せなくて、長々またせちゃって。


挙句の果てに、廊下にカレーをぶちまけるなんて。


「…ほんと…最悪…」


ティッシュは次から次へと真っ茶色に染まるのに、廊下はちっとも元に戻らない。
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