性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
「…なんていうか。世の中の女なんて全員ミーハーで情弱なバカなのかと思ってたけど、そうでもない奴もいるんだな」


「偏見ひどすぎでしょ」


そんなの極一部なのに。


それとも、よほど嫌な思いをさせられたんだろうか。


「…根拠のある偏見だから偏見とは言わない。【東雲碧 うちわ】で調べてみればわかる」


「……ふーん」


なんで今日はこんなに話してくれるんだろう。


どういう風の吹き回し?


「俺に興味あるんだろ?わざわざ家に押しかけてカレーぶちまけるようなストーカー行為までするほど」


「誰もあんたなんかに興味ないわよっ」


「そのわりに、よく愁斗のこと知ってんじゃん」


フッと笑って右の口角を上げる。


…っ!


東雲碧が笑ったところ、初めて見たかも…。


なん、なんか…めっちゃ絵になってんだけど。


「…顔赤いんだけど。キモ。タコじゃん」


「は、はぁ!?タコに失礼でしょうが!」


「そっちかよ。頭わりぃな」


「うるさい!学力は同じでしょっ」


ムカつくけど高校は同じなんだから!
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