性悪毒舌アイドルと甘すぎる日常を。
ほんと、なんなんだコイツは。


出会って2日の女の子に対してここまでボロカス言えるメンタルどうなってんのよ。


人の血は通ってないのか、この冷血漢!


「なに?言いたいことがあるなら言えば?」


「なんでもない!もう早く帰ってよね!」


どうせ論破されるのは目に見えてるからもういい。


たぶん東雲碧に口論では勝てない。


「言われなくても帰る。明日は遅刻すんなよ。おやすみ」


「う、ぇ、お、おやすみ…」


予期せぬ“おやすみ”に動揺して噛み噛みな私を冷めた目で見てから部屋に入っていく東雲碧。


おやすみ、に別に深い意味はないし、なんの変哲もない言葉なんだけど、なにこの胸のドキドキは。


まさかあいつの口からおやすみって出てくるなんて。


不意打ちにドキッとした私もずいぶんキモい。


ま、まぁ一世を風靡しているアイドルにおやすみって言われたんだもん、ドキッとしてもおかしくはないよね!


よし、そんなキモい感情は忘れてさっさと片づけよう!
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