余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
☆☆☆
萌の余命を本人の口から聞いてから大樹は毎日病院へ行くようになった。
部活がある日は少し時間が遅くなるけれど、それでも必ず萌の病室を訪ねた。
「ごめん、汗臭いだろ」
「ううん、太陽の匂いがする」
部活で汗をかいた大樹を見て、萌はそう言って微笑んだ。
「萌、少し痩せたか?」
「少しだけね? ちょうどよくなったと思う」
余分な肉が落ちた体を見下ろして、萌はわざとらしいくらい嬉しそうに笑った。
萌の余命を本人の口から聞いてから大樹は毎日病院へ行くようになった。
部活がある日は少し時間が遅くなるけれど、それでも必ず萌の病室を訪ねた。
「ごめん、汗臭いだろ」
「ううん、太陽の匂いがする」
部活で汗をかいた大樹を見て、萌はそう言って微笑んだ。
「萌、少し痩せたか?」
「少しだけね? ちょうどよくなったと思う」
余分な肉が落ちた体を見下ろして、萌はわざとらしいくらい嬉しそうに笑った。