余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
「確かに行けるかもしれないな。でももう少しだけここで様子を見るのはどうかな?」


「どうして!?」


「君はもう3回も学校で倒れてるんだ。どれだけ数値が安定していたとしても、同じ場所で何度も倒れるってことは、その場に悪化する原因があるかもしれないな」


「そんな……」


担当医の言葉には萌に突き刺さるものがあった。


学校は大好きなのに、最近友人関係が全くうまく行っていない。


その結果としてストレスを感じてることは事実だった。


そしてそのストレスが病気を悪化させていることも。


「もう少しだけだ」


担当医は萌にほほえみかけて病室を出ていってしまうのだった。
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