余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
自分はとんでもないことをしてしまったのかもしれない。


「私は悪くない……」


授業は一切に身に入らず、自分の席で頭を抱える。


「ちょっと希、どうしたの?」


そんな声に顔をあげると、いつの間にか授業は終わっていて、クラスメートが心配している。


「私、私……とんでもないことをしちゃったかもしれない」


か細い声で希はつぶやくのだった。
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