余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
ソファから飛び起きて答える。


こんなふうに少し派手な動きをしたって、今の萌には平気だった。


しっかり検査をして薬の配合を変えてもらったのがよかったのかもしれない。


「大丈夫なのか?」


母親の後かあらリビングに入ってきた父親は少し心配そうにしている。


「大丈夫だよ。先生だって学校にいくことを許可してくれたんだから」


確かに今の萌を見ているととても元気そうに見える。


しかし親としては萌を目の届くところへ置いておきたいとも考えてしまうのだ。


「今回も部活には出ずに真っ直ぐ帰ってくるし、体育の授業は見学する。なにかあったら担任の先生にすぐ連絡する。これでいい?」


萌は今までに決めてきたことを披露した。
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