余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
「学校でこんなことして大丈夫なの?」


楽しくてつい忘れてしまいそうになるが、ここは学校だ。


バレたら怒られるんじゃないかと思って、萌は希に聞いた。


「大丈夫だよ、ちゃんと先生には伝えてあるから」


そう聞いて萌はまた嬉しくなった。


普段は厳格そうな先生が教室内での退院祝いを許可してくれたのだ。


こんなに楽しいことはなかった。


ずっとずっとこんな時間が続けばいい。


みんなで笑い合って、楽しい時間だけが続いていけばいい。


そう思ったときだった。


「実は今日はクラスにゲストを呼んであるんだ」
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