余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
☆☆☆

それからの萌は順調な生活を送っていた。


余命宣告を受けてから2ヶ月以上が経過しているとは思えないほど体の調子はいい。


学校でのストレスや不安もなくなったことから、倒れることもなかった。


学校で授業を受けて、友達とおしゃべりをして、帰宅したら絵の続きを描く。


そんな生活を続けていたある日のことだった。


「ねぇ、萌。ちょっといい?」


登校してすぐに希がそう声をかけてきた。


希の表情は真剣で、すぐになにかがあったのだとわかった。


「なに?」
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