余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
「どうかお願いします! 萌を助けてください!」
大樹の声は真夜中の森にこだまして、起き出した鳥が逃げ出して行く。
「どうかお願いします! 萌を助けてください!」
頭を地面にすりつけて、泥まみれになりながら懇願する。
ここで自分の願いが叶わなければ、もう一生叶うことはない。
「どうかお願いします! 萌を助けてください!」
どこからも返事はなく、ただ虚しく響いて消えていく。
それでも大樹はここに神様、仏様がいると信じていた。
この神社には本当に必要な人間しかたどり着くことができないはずだ。
そして自分はたどり着けた。
だから願いは聞き届けられるはずだと……。
大樹の声は真夜中の森にこだまして、起き出した鳥が逃げ出して行く。
「どうかお願いします! 萌を助けてください!」
頭を地面にすりつけて、泥まみれになりながら懇願する。
ここで自分の願いが叶わなければ、もう一生叶うことはない。
「どうかお願いします! 萌を助けてください!」
どこからも返事はなく、ただ虚しく響いて消えていく。
それでも大樹はここに神様、仏様がいると信じていた。
この神社には本当に必要な人間しかたどり着くことができないはずだ。
そして自分はたどり着けた。
だから願いは聞き届けられるはずだと……。