余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
萌がお守りを覗き込む。


お守りにはなにも書かれておらず、首をかしげている。


「そうだよ」


大樹が頷くと、希がすぐにスマホを取り出して調べ始めた。


「確かに、森の中に神社があるみたいだけど……」


大樹が見つけたのと同じページを見つけた希がとまどいの声をあげる。


こんな都市伝説を信じて実際に森の中に入ったことも驚きだったが、そこで本当にお守りと力をもらってきたことなんて、とても信じられなかった。


「大樹の言っていることを信じるよ」


萌が真剣な顔で大樹を見つめた。


「最近は大樹とキスしてなかったから、こんなに急に体調が悪化したんだよね?」


「おそらく、そうなんだと思う」


「それじゃ、キスすれば萌の病気は治るってこと?」
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