余命宣告された私が出会ったのは、キスで寿命を伸ばすことのできる人でした。
☆☆☆
大樹と希が用意をしたのは小さな小さな結婚式会場だった。
病院側に無理を言って談話室をその会場として使わせてもらえることになった。
談話室の真ん中に赤い絨毯をしき、その左右にイスを置いた。
ステージとなる背景には十字架を掲げて、希が生花を飾り付けした。
ここに参加するのは萌の両親と、病院の関係者、そして希だけだった。
他の人たちを集める時間はなかった。
それでも、自分たちはここで祝福を受けて夫婦になるんだ。
別の部屋でタキシード姿になった大樹は萌の病室をノックした。
自分でここまで準備したと言ってもさすがに緊張してきた。
「はい」
大樹と希が用意をしたのは小さな小さな結婚式会場だった。
病院側に無理を言って談話室をその会場として使わせてもらえることになった。
談話室の真ん中に赤い絨毯をしき、その左右にイスを置いた。
ステージとなる背景には十字架を掲げて、希が生花を飾り付けした。
ここに参加するのは萌の両親と、病院の関係者、そして希だけだった。
他の人たちを集める時間はなかった。
それでも、自分たちはここで祝福を受けて夫婦になるんだ。
別の部屋でタキシード姿になった大樹は萌の病室をノックした。
自分でここまで準備したと言ってもさすがに緊張してきた。
「はい」